2015年10月7日水曜日

青空のもとで

抜けるような青空のもと、ぼんやり、のんびり散歩を楽しんでいます。

住宅街を歩くときは、まず歩道はありません。ハイブリッド車や電気自動車が音もなく忍び寄り、突如現れた車体に驚いてリードを短くしたり、クラクションを鳴らされて心臓が飛び出しそうになることもあります。

地球に優しいのかもしれないけど、歩行者や、特に弱者に対して、なんて意地悪な車なんだろうと思います。

世界最高水準のエンジンを開発する技術者は、車を走らせる事しか考えないのかな?道を歩く事はないのかな?
音を出さない車がどんなに危険か!
運転者には快適に、かつ車外に向けて音を付ける事くらい、技術的に難しくないでしょう。

ハイブリッド車を見るたびに思っていた事ですが、どうしても書きたくなったのは、徳島市で起きた悲しい事故を知ったからです。
これは、ハイブリッド車ではありませんが、バック時の警告音を消したトラックに轢かれて、ユーザーさんと盲導犬が亡くなりました。毎朝、通勤に歩いていた道で起きた事故です。

ニュースを聞いてから、ずっと心に引っかかっています。ユーザーさんを知る方、啓蒙活動でユーザーさんから話を聞いたたくさんの方、そして、盲導犬ヴァルデス号を育てた方々の悲しみは計り知れません。加害者も重い十字架を背負って生きなければなりません。

事故に遭った日は10歳の誕生日で、週末には引退が決まっていた黒ラブのヴァルデス号。つい最近デビューしたブラッキーと重なってしまいます。
防げた事故ではないか、と思えてなりません。

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2学期から長男が電車通学を始めました。
ある日、
「帰りの電車で、白い杖を持った人がいたよ!」と目の不自由な方に初めて会って驚いたように話していました。
それからも、同じ時間には会えるそうです。【盲導犬持てばいいのになぁ】とか、【席に座れるかな】とか彼なりに気にしているようです。
中学生の長男が人の役に立てる事はまだまだ少ないけれど、彼のそうした周囲への気づきが麻痺する事なく、他人への思いやりとなって発揮されるようになって欲しいと願います。

ちょっとした思いやりで防げる事故もあるのではないかな、と思います。

微妙な距離の二匹